エンディングノートとは 雪渕行政書士事務所

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解説(終活関連):エンディングノートとは

注目をされた背景

2011年に公開された映画「エンディングノート」(監督砂田麻美)がヒットし、”エンディングノート”や”終活”という言葉が注目を浴びるようになりました。


書く目的は?

  • あなたにもしものことがあった時に備えて、家族や大切な人のために、あなたに関する様々な情報や希望を書き留めておくためのものです
  • あなたの終活の足跡であり、このノートを書くことが終活そのものにもなります
  • 言葉では伝えられなかった想いをメッセージとして残しておけます

そのメリットは?

  • ノートを作る過程であなたの残りの人生の課題を見つけることができます
  • このノートを見た家族の方は、あなたの財産の所在を知ることができ、あなたの介護方針や終末期医療、献体・ドナーの希望についてあなたの意思を知ることができます
  • 葬儀や相続についても、遺族はあなたの希望に沿うように手続を進めることができます

いつ書けば?1人で書くの?どこで入手?

定年退職したあとや長い仕事生活が一段落ついた時が、これまでの振り返りをし、これからの備えを考えるのにちょうど良い時期かもしれません。

ご本人が老い支度として書かれることはもちろん、ご本人のことを心配されている子供さん等ご家族の方が、ご本人の将来の備えとして何をしておくべきかを整理するために活用することもできます。

エンディングノートはインターネットで検索すれば無料ダウンロードもできますし、本屋さんでも多数おいてあり、なかでも2010年にコクヨが発売した”もしもの時に役立つノート”が有名です。

遺言書との違い(重要)

遺言書は法律で定められた方式に従って作られていないと有効なものとはなりません。エンディングノートに誰々に何をどれ位相続させると細かに書いても、それは遺言書とはなりません。

この違いからエンディングノートを作られる方が、その延長で遺言書を残されることが少なくありません。

保管方法

エンディングノートは見つけてもらわないと困るし、財産の所在、相続意思内容、自分も含めた家族や大切な人の住所・連絡先を書いてあるため、簡単に見つけられては困る、やっかいな代物と言えます。

理想的なのは同居の家族でもっとも信頼できる人(配偶者、子供)へ、作成してあることと保管場所を伝えておくことです。

「『私が寝たきりになったら・・葬式は・・・』とか覚書的にこのノートに書いておきたいから」とご家族で相談して、ノートを作成していることを知っておいてもらうことそのものに意味があると思います。

「エンディングノート保管サービス」を信託業務として行っている金融機関もあります。

一般的な構成

よく見かけるエンディングノートの一般的な記載内容を簡単にまとめてみました。

タイトル 記 載 内 容
(表紙) 本人の名前、作成日、いつ(認知症、寝たきり、危篤状態、植物状態)、誰にこのノートを読んで欲しいか
私のこと 名前、住所、本籍地、生年月日、電話番号、血液型
病気のこと 健康保険証番号、保管場所、アレルギー、かかりつけ医、受診科、病名、服用している薬(保管場所)
家族のこと 配偶者、子供・孫、両親・祖父、兄弟姉妹、甥姪・・・これらの親族関係図
もしもときの
連絡先
意識のあるうちに/危篤時/臨終時/通夜/葬儀に呼んで、死亡通知のみ、葬儀の喪主・世話役をお願いしたい方の一覧
私の財産 現金、預貯金、不動産、自動車、有価証券、ゴルフ会員権、貴金属、貸付金、借入金・クレジットカード等それぞれの額と保管場所、貸金庫の所在
医療保険・生命保険等加入保険 それぞれの保険会社名、連絡先、担当者、種類、証券番号、保険金額、受取人、保険証保管場所
重要書類 免許証、パスポート、印鑑登録カード、各種被保険者証、各種障害者手帳、年金手帳等それぞれの番号記号と保管場所
口座引落し、死後解約が必要なもの 光熱費等生活インフラ、税金、ひかり電話・インターネット回線、ドメイン・レンタルサーバー、ケーブルテレビ・BS、クレジットカード、賃貸物件、所属団体会費等
もしものときの
私の意思表示
寝たきりになった、認知症になった、要介護になった(希望介護方法)、告知要否、終末期医療要否(延命治療、尊厳死)、献体、臓器提供、ペットの世話
葬儀のこと 規模、喪主・世話人、宗教宗派、戒名、葬儀社・会場、香典要否、遺影、納棺時服装・一緒に入れて欲しい物、流して欲しい曲等
お墓、納骨、
祭祀のこと
入りたいお墓または永代供養、散骨、樹木葬、お墓・仏壇・位牌などの祭祀財産・法要(誰に継承してもらいたいか)
遺言書 遺言書の有無・種類・保管場所・連絡先、遺言執行者の指定有無、遺言執行者の名前、連絡先
遺産分配の希望 誰に何をどれくらい相続(遺贈)したいか、その分割方法にした理由、相続人・受遺者へのメッセージ
コレクション等
遺品の形見分け、処分
書画骨董、着物など、誰に何をあげたい、廃棄処分等それぞれ一覧にする
メッセージ ご本人から家族、親しい人への個別のメッセージ

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